2022.07.08

経営・管理ビザ 要件チェツク

外国人の起業に必要な「経営・管理」ビザ、申請時の注意点

海外にいても申請できる「経営・管理」ビザ

外国人が日本でビジネスを始める場合、「経営・管理」という在留資格を取得しなければなりません。「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格と異なり、学歴要件はありません。たとえ大学を出ていなくても、専門士の称号を得ていなくても、「経営・管理」を取得できる可能性はあります。クリアーすべき「経営・管理」の要件を紹介していきます。

出資額、一人500万円以上

個人事業主でも「経営・管理」の在留資格を取得することはできますが、会社を設立した方がスムーズです。資本金として500万円以上のお金を出資するか、2人以上の常勤職員を雇用します。2人以上の従業員を常勤で雇えるのはよほど大きな事業だけなので、多くは500万円以上のお金を出して会社を設立するところから「経営・管理」ビザの申請準備はスタートします。

申請者一人につき500万円以上のお金を投資する必要があります。2人か3人でお金を出し合い、合計500万円の資本金を用意すればいいというわけではありません。

外国人複数人で、会社設立の場合の出資

また、複数の外国人がそれぞれ500万円ずつ以上を出資しあって一つの会社を設立し、それぞれ役員に就任する場合、これら外国人全員に「経営・管理」の在留資格が許可される可能性があります。この場合も、具体的な業務の内容、役員として支払われる役員報酬の額からみて、申請する外国人の業務内容が事業の経営もしくは管理に該当すると判断されたときに許可が下ります。お金さえ出せば「経営・管理」の許可が下りるとは考えない方がいいでしょう。以下、具体的な判断基準を、出入国在留管理庁のHPから抜粋します。

(1)事業の規模や業務量等の状況を勘案して,それぞれの外国人が事業の経営又は管理を行うことについて合理的な理由が認められること,(2)事業の経営又は管理に係る業務について,それぞれの外国人ごとに従事することとなる業務の内容が明確になっていること,(3)それぞれの外国人が経営又は管理に係る業務の対価として相当の報酬額の支払いを受けることとなっていること等の条件が満たされている場合には,それぞれの外国人全員について,「経営・管理」の在留資格に該当するとの判断が可能といえます。

資本金は本人出資だけ?借りたお金で会社はつくれる?

出資に要したお金は、必ずしも申請人のものでなくてもかまいません。ただ、その出所を明らかにする必要はあります。自分でコツコツためてきたお金であるのか?両親から借りたお金であるのか?預金通帳の履歴や借用書などから説明できるようにしておかなければなりません。お金を銀行に預ける習慣がない国もあるようですが、貯金箱でコツコツ貯めたお金を「自分のお金」と証明するのは、なかなか大変です。送金や振込をせずに、現金を持ち運んで動かしてしまうのも同じ。後々、だれがどのようにして作ったお金であるかを証明するのが大変です。経営・管理ビザを得るうえで、「お金の流れ」を説明することは思った以上に大切な事です。

また、会社設立のために人からお金を借りることは問題ではありませんが、人から借りたお金を会社設立後すぐに出金して返すのは「見せ金」であり、犯罪行為となってしまいます。注意しましょう。もちろんそのようなことを策略していると、在留資格の審査段階で‘怪しい’と判断され、許可されなくなってしまいます。人から借りたお金であれば、だれからいくら借りたのか?役員報酬はいくらなのか?毎月、そこからいくら返済していくのか?何年で完済する予定なのか?返済計画をきちんとたてて初めて「経営・管理」ビザの許可が下りると考えておきましょう。

出資金形成立証書類の例
①自己資金の場合→預金通帳の写し、給与明細書、これまでの送金記録等
②借入金の場合→収入印紙を貼付した金銭消費貸借契約書、返済計画書等
③親からの贈与の場合→親子関係を示す戸籍謄本、送金記録、親のこれまでの収入を示す書類、預金通帳の写し等

資本金、振込のタイミング

また、日本ですでに口座を持っている人は、コツコツためてきた自分の口座にあるお金500万円をそのまま資本金にしたいと思われるかもしれません。でも、資本金と判断してもらうため、「定款認証日後」発起人の個人口座(この段階で会社はまだ設立されておらず、会社の口座もありません。発起人が複数いる場合は代表者の個人口座でかまいません)に振り込むことが大切です。この場合も、「預入」はよくありません。預入は名前が残らないため、後々、お金の流れを説明するときに手間がかかってしまいます。

すでに口座にある500万円を資本金にしたい場合、一旦、別口座に移し替えて、「定款認証日後」資本金として個人口座に振込みましょう。そして、会社設立後、会社の口座に振込みます。

日本人であれば定款作成後に「入金」すれば、資本金として認められ問題なく会社設立できるかもしれません。でも、外国人の場合、「経営・管理」ビザをスムーズに取得できるよう、会社設立から細心の注意が必要と思います。

資本金は1000万円未満で!

会社を設立した事業年度に、資本金を1000万円未満に抑えておくと、消費税が免除される「免税事業者」になることができます。

また、大きな事業を始める場合で資金が豊富にあったとしても、すべてを資本金として出資するのではなく、一部を「資本準備金」勘定としておくことで、資本金1000万円未満の枠内に納めされる場合もあります。払込金額のうち、2分の1までは資本金に組み入れず、資本準備金とすることができるからです(会社法第445条)。さらなる得策として、会社設立後2期目も、消費税が免除となれるケースもあります。これらを知って、賢く節税したいものです。

定款の目的にない事業は、許認可がおりません

もし、将来、レストランを開きたい、不動産業に着手したい、中古車販売を手掛けたい、旅行業に進出したい、リサイクル分野の事業を検討中!!!など、許認可のいる事業展開を少しでも考えているなら、最初の段階から「定款」の目的に入れておくべきです。定款の目的に入れていない事業は、許可申請しても許可が下りないからです。やるかどうかわからなくても、少しでも「やるかも・・・」と思ったら、会社設立時に作成する定款の目的に、入れておきましょう。

取締役の任期は10年で

株式会社の取締役には任期があります。通常2年で、非公開会社の場合最長10年まで伸長できます。任期が到来すると、原則、退任になります。満了後も継続して役員を務める場合であっても、自動継続とはなりません。退任したうえで、再任の手続きを経ることで継続できます。小さな会社であれば、任期を10年にしておかれた方が手間が省けます。

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