2020.06.03

農業で、外国人を雇用

外国人の就農ビザ3種、特定技能・特定活動・技能実習

日本の農業を支える外国人労働者

人が生きて行くうえで不可欠な「食」を支えている農業界の人材にも、高齢化の波が押し寄せ、労働力不足や担い手不足による耕作放棄地の増加、農業人口の減少が大きな問題となっています。下のグラフにもあるように、農畜産業分野の有効求人倍率は、全産業平均をすべての年度において上回っています。この傾向はこれからますます顕著になっていくと見られています。

このような状況の中、農業分野における外国人労働者の数も増え、近年では「外国人労働者がいなくなれば、東京から野菜が消える」とささやかれまでになっています。

特定技能

2019年からスタートした在留資格「特定技能」で外国人を雇用することができます。受入れ形態は直接雇用若しくは労働者派遣(派遣事業者は、農協・農協出資法人、特区事業を実施している事業者等)のいずれかです。

在留期間は、「特定技能1号」で、通算で最長5年です。

受入可能な外国人は、次のいずれかの要件を満たす方に限られています。

農業 特定技能対象者

試験合格者

農業分野の技能試験と基本的な日本語試験に合格した人。この技能試験と日本語試験は、国内・国外で行われています。国内における受験資格は、次のとおりです。

国内試験の受験資格

  • 在留資格を有している人
  • 在留資格「短期滞在」でも可
  • 不法残留者等の在留資格を有していない人は不可

第2号技能実習修了者

耕種農業職種(3作業:施設園芸、畑作・野菜又は果樹)又は畜産農業職種(3作業:養豚、養鶏又は酪農)の第2号技能実習を良好に終了された方です。

  1. 施設園芸・・・温室やビニールハウス等の施設を利用して行う園芸作物の栽培作業
  2. 畑作・野菜・・・畑(露地)で行う作物を組み合わせた周年栽培作業
  3. 果樹・・・果樹園(温室等の施設利用を含む)を利用して行う果樹の周年栽培作業
  4. 養豚・・・豚を家畜として飼養する作業(繁殖作業・育成作業・飼育作業を含む)
  5. 養鶏・・・採卵鶏の飼養及び採卵作業
  6. 酪農・・・乳牛の飼養及び牛乳の生産作業

農業以外の職種で第2号技能実習を修了された外国人は、耕種農業職種、畜産農業職種全般の「農業技能測定試験」に合格していることが必要になります(基本)。しかし、2020年5月時点では、コロナ感染症拡大の影響により、特例措置が行われています。

従事可能な業務の範囲は、耕種農業全般・畜産農業全般です。但し、日本人が通常従事している関連業務(農畜産物の製造・加工・運搬・販売の作業、冬場の除雪作業等)に付随的に従事することも可能です。

外国人労働者を受入れられる“人数枠”は、今のところ設定されていません。

10年目の就農も可能なプラン

特定技能での在留期間は、通算5年です。継続して働くなら5年間、就農できるということです。しかし、農閑期等に帰国、再来日して半年ほど働くスタイルであれば、帰国している期間は在留期間にカウウトされません。これだと、特定技能で働き始めて10年目もまだ日本で働くことができます。

特定活動:国家戦略特区農業支援外国人受入事業

国家戦略特別区域内において、関係自治体や国に機関が参画する適正な管理体制の下、農作業や加工の作業等に従事する日本の農業現場で即戦力となる外国人材を「特定機関」と呼ばれる受入企業が雇用契約に基づいて受け入れる事業です。

この事業で外国人労働者を派遣してもらうには、それぞれの特区ごとに決定された派遣事業者から派遣してもらいます。派遣先である各農業経営体は、派遣事業者との間で、外国人材の業務内容や派遣期間等について「労働者派遣契約」を結ぶ必要があります。

この事業では、外国人材は最長で通算3年間働くことができます。また、同じ農業者の下だけでなく、複数の農業者の下で働くことができます。農作業のほか、製造・加工、販売などの作業にも就くこともできます。外国人の派遣を受けている農業経営体は、派遣事業者に対して「1カ月に1回の通知」「3か月に1回の報告」をしなくてはなりません。

技能実習:外国人技能実習制度

1993年(平成5年)から始まった「外国人技能実習制度」は、農業分野においては2000年(平成12年)からスタートしました。その後、2009年(平成21年)7月に「出入国管理及び難民認定法(入管法)」を一部改正し、在留資格「技能実習」が創設されるに至りました。現行制度は2010年(平成22年)から施行され、不正行為の発生などを受けて、制度の改正が行われてきました。

現在、多くの外国人が農業分野で働いていますが、在留資格では「技能実習」が一番多いようです。

技能実習生の受入れは、受入機関の別により「企業単独型」と「団体管理型」がありますが、農業分野においては「管理団体型」のみです。農業協同組合や事業協同組合などの「管理団体」が受入、傘下の「実習実施者」(組合員・会員)で、技能実習を行います。このため、農業者や農業法人が直接技能実習生を受け入れることはできません。また、技能実習生は、「特定技能」の在留資格では許可されている“転職”ができない仕組みになっています。

3つの在留資格の比較表

日本の農業は、思いのほか外国人からの労働者に支えられているのが現状です。今後、その傾向はさらに強まると思われます。

農業分野で活躍できる在留資格の特徴をまとめた表を農林水産省のHPから引用します。参考になさってください。

※掲載している資料は、農林水産省作成のパンフレットより引用しました。

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