2020.06.03

特定技能 受入機関がすべき雇用後の届出

特定技能外国人を採用後、企業がやるべき手続き

 

地方出入国管理局&ハローワークへの届出

特定技能外国人の受入機関である企業(特定技能所属機関)には、いくつもの届出をすることが義務付けられています。入管法に基づく随時の届出と定期的な届出、そして労働施策総合推進法に基づく「雇入れの届出」と「離職の届出」です。義務を怠ると、罰金や過料が課されるので注意が必要です。

入管法に基づく届け出は、雇用する特定技能外国人の指定書に記載されている住所(特定技能所属機関の住所地)を管轄する地方出入国在留管理局に届出をします。持参もしくは郵送のどちらかで。

労働施策総合推進法に基づく届け出はハローワークを通じて厚生労働大臣に届け出ることになっています。ここでは、入管法による雇用後の届出について紹介していきます。

随時の届出

随時の届出に関しては、届け出なければならない事由が生じた日から14日以内に届出書を提出しなければならないものもあります。たとえ届出をしたとしても、遅延した場合は遅れた理由を書いた陳述書の提出のほか、罰金や過料が課されることもあります。

特定技能雇用契約変更に係る届出

 

届出しなければならない契約変更の事由について

届出 変更事 項   変更内容
契約事項届出 雇用契約期間 雇用契約期間、雇用契約の変更
  就業場所  
  業務の内容 業務区分
  労働時間 始業、就業の時刻、休憩時間、所定労働時間、所定労働日数、所定時間外の労働の有無
  休日  
  休暇 年次有給休暇、その他の休暇
  賃金 基本賃金、諸手当、所定時間外、休日又は深夜労働に対して支払われる割り増し賃金率、賃金締切日、賃金支払い日、賃金支払い方法、賞与、対植菌、休業手当等
  退職  
  その他 社会保険、労働保険の加入状況、健康診断、帰国担保措置
契約終了の届出   特定技能雇用契約が終了した場合
新たな契約締結の届出   新たな特定技能雇用契約を締結した場合

雇用契約を当初の予定よりも延長する場合、この届出は不要です。しかし短くする場合は、届出のほか、外国人本人が日本での就労をさらに希望するときは転職支援などのサポートをするよう入管庁より促されることがあります。

また契約より基本賃金を変更する場合は、たとえ増額する時でも届出が必要です。

契約変更の届出は人と企業、つまり特定技能外国人と受入機関が話し合って雇用契約を変更した場合だけでなく、就業規則の変更により特定技能雇用契約の内容が変更した場合も届出が必要になってくるので注意が必要です。※書式はコチラを参考に。

支援計画変更に係る届出

特定技能外国人の支援計画に関する変更の届出をします。

  • 支援対象者
  • 特定技能所属機関
  • 登録支援機関
  • 支援の内容

支援全部委託契約に係る届出

登録支援機関に特定技能外国人の支援計画を全て任せる場合、次の3種類の届出があります。

  • 契約締結の届出
  • 契約変更の届出
  • 契約終了の届出

受入れ困難にかかる届出

特定技能雇用契約を結んでいたけれど、特定技能外国人が働けなくなった場合や、企業が受入れることができなくなった場合に、届出が必要です。たとえ従業員の自己都合による離職であっても、企業は「受け入れ困難にかかる届出」をしなくてはなりません。なぜなら、特定技能は有期雇用契約で、期間満了まで働くのが本来の姿で、その契約を途中で破棄するのは、有期雇用契約のあるべき姿から外れているからです。会社に責任のない離職であったとしても、届出は必要になってきます。

出入国又は労働に関する不正行為に係る届出

特定技能外国人に対する不正行為として、つぎのようなものが挙げられます。

  • パスポートや在留カードを取り上げる行為
  • 報酬や手当の一部、又は全部の不払い
  • 私生活を不当に制限する行為
  • 暴行、脅迫、監禁する行為
  • 人権を著しく侵害する行為
  • 保証金等の違反行為
  • 虚位文書の行使または提供
  • 保証金等違反行為を行うものを介して特定技能雇用契約を締結する行為等

単に不正行為を報告するだけでなく、今後、同じ行為をくりかえされないようにするため具体的にどのような方策をとって解決を図っていくのかを文書にまとめて提出しなければなりません。やはり専門的な法知識がベースにないと作れない書類になってきますので、行政書士等の専門家の力が必要になってきます。当事務所でも承りますので、お気軽にご相談ください。

定期的な届出

受入機関(企業)は、四半期ごとに次の四半期の初日から14日以内に、定期的な届出をしなくてはなりません。1月から3月、4月から6月、7月から9月、10月から12月の3カ月間ごとになります。1月14日までの届出が遅れがちになってしまうので、注意してください。

受入状況に係る届出

  • 特定技能外国人の数
  • 特定技能外国人それぞれの氏名、生年月日、性別、国籍等
  • 特定技能外国人それぞれの活動状況等

支援実施状況に係る届出

登録支援機関に支援計画の実施を全部委託している場合は除かれます。

活動状況に係る届出

  • 報酬の支払い状況
  • 従業員の数等
  • 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労働者災害補償保険の手続状況
  • 安全衛生に関する状況
  • 特定技能外国人の受入れに要した費用の額等

特定技能外国人に関してのみならず、彼らを取り巻く環境をより深く的確に把握するため、特定技能外国人と同一の業務に従事する日本人についても報告しなければならないものもあります。

登録支援機関に特定技能外国人の支援全部を委託していても、“支援”に関すること以外はすべて受入機関が責任をもって行わなければなりません。それには、専門的な法知識をベースにした取組みが必要です。登録支援機関にすべて任せているという企業様も、当事務所へお気軽にご相談ください。


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