2020.08.27

飲食料品製造業で、外国人雇用

飲食料品の製造・加工に、特定技能の外国人を雇うには

 

 

技能実習&特定技能

飲食料品製造業は、事業所及び従業員数が製造業の中では数がダントツに多く、大都市とそれ以外の地域のどこにおいても、その傾向は変わりません。このため、「飲食料品製造業」は雇用と生産の両面から地域経済を支える重要な役割をになっているといえます。ただ、規模の小さな事業所も多いことから、福利厚生や給与面において高待遇を望めなかったり、「休みが取りにくい」「三交代でシフトが組まれてしまう」等食料品製造ならではの諸事情が、雇用人員の不足感を高めている感もあります。2017年の飲食料品製造業の有効求人倍率は、2.78(厚生労働省のデータから算出)でした。

飲食料品業界は手作業や目視に頼ざるを得ない工程が多く、機械化には限界があります。さらに、平成30年の食品衛生法の改正により、平成32年6月までにすべての飲食料品製造業者にHACCP(ハサップ)に沿った衛生管理制度の対応が求められるようになりました。それに伴い、飲食料品の製造工程ではHACCPを含む衛生管理の知識を有する人材の必要性がますます高まっていくとみられます。飲食料品製造業で働く外国人も、改めて訓練をうけることなく、HACCPに沿った衛生管理に対応できる専門性と技術を持った人物が求められます。

 

外国人は、「就労ビザ」を取得しないと働けません。飲食料品製造業で働く外国人には、主に「技能実習」と「特定技能」2種類の在留資格が用意されています。特定技能は、「技能試験」と「日本語試験」の2つの試験の合格者、もしくば「第2号技能実習修了者」が取得できることになっています。つまり、飲食料品製造業で働く外国人は、試験合格組か技能実習からの移行組ということになります(「日本人の配偶者等」や「永住者」等の身分系の在留資格を持っている人たちは、働くことに制限がありません)。

特定技能1号へ移行可能な、第2号技能実習修了者

 

  • 1 .缶詰巻締
  • 2 .食鳥処理加工業
  • 3 .加熱性水産加工食品製造業
  • 4 .非加熱性水産加工食品製造業
  • 5 .水産練り製品製造
  • 6 .牛豚食肉処理加工業
  • 7 .ハム・ソーセージ・ベーコン製造
  • 8 .パン製造
  • 9 .惣菜製造業
  • 10.農作物漬物製造業

医療・福祉施設給食製造職種・医療・福祉施設給食製造作業は、「飲食料品製造業」ではなく「外食業」分野における特定技能1号への移行対象です。

めん類製造業、冷凍調理食品製造業及び菓子製造業は技能実習1号で受け入れられているにとどまり、技能実習2号移行対象の職種ではありません。この2点に注意してください。

技能実習&特定技能 違い

技能実習と特定技能、何がどう違うのか?比べてください。

特定技能:受入機関

飲食料品製造業分野において特定技能1号外国人を雇用するには、日本標準産業分野に該当する事業者でなければなりません。以下の事業のいずれかを主な業務として行っていることを「誓約書」に記して提出します。

登記事項証明書、定款の写し、決算書類等の売上高が確認できる書類、保健所長の営業許可の写し等の書類もって日本標準産業分類に該当する事業所であることを証明していきます。協議会において飲食料品製造業分野の対象でないと判断された場合、たとえ在留資格を得られた特定技能外国人であったとしても、その事業所が特定技能外国人の雇用を継続することはできなくなってしまいます。後から「しまった!」と思うことにないように、特定技能外国人を雇用する前に確認することが大切です。

事業者要件

 

  • 1 . 01 食料品製造業
  • 2 . 101 清涼飲料製造業
  • 3 . 103 茶・コーヒー製造業(清涼飲料を除く)
  • 4 . 104 製氷業
  • 5 . 5861 菓子小売業(製造小売)
  • 6 . 5863 パン小売業(製造小売)
  • 7 . 5897 豆腐・かまぼこ等加工食品小売業

上記1の「食料品製造業」の内訳は、次のとおりです。

    • 畜産食料品製造業
    • 水産食料品製造業
    • 野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品製造業
    • 調味料製造業
    • 糖類製造業
    • 精穀・製粉業
    • パン・菓子製造業
    • 動植物油脂製造業
    • その他の食料品製造業
      (でんぷん、めん類、豆腐、油揚げ、あん類、冷凍調理食品、惣菜、すし・弁当・調理パン、レトルト食品等)

※飲食料品製造業には、酒類製造業、塩製造業、医薬品製造業、香料製造業、飲食料品卸業、飲食料品小売業(上記にあるパン・菓子製造小売等を除く)は、含まれません。よって、特定技能外国人を受入れることはできません。

一般の家庭向けに飲食料品を製造して販売もする事業形態の事業者は、飲食料品製造業分野の対象になります。

飲食料品卸売事業者、飲食料品小売事業者及び外食事業が店舗と同一の敷地内で飲食料品の製造・加工の業務を営む場合には、製造・加工する製品の売上が当該事業所の売上の過半を占める場合に限り、飲食料品の製造小売と同様に飲食料品製造業分野の対象とされます。

製造請負の場合も、日本標準産業分類のいずれかに該当するものを行っている事業所は、飲食料品製造業分野の対象になります。ただし、箱詰めや荷役業務等の製造・加工の付随業務のみを行っている場合は、対象外になります。

飲食料品卸売事業者及び飲食料品小売事業者の専用工場や外食業事業者の集中調理施設(セントラルキッチン)等の独立した事業所で飲食料品の製造・加工を営む事業所は、飲食料品製造業の対象になります。

一方、小売業を営むスーパーマーケットのような事業所が、バックヤードなど事業所内の一区間などで飲食料品の製造・加工を行う場合は、主な経済活動が飲食料品の製造・加工でないため、飲食料品製造業分野の対象にはなりません。

 

特定技能:従事する業務

特定技能外国人が従事する主な業務は、酒類を除く飲食料品の製造・加工、つまり原料の処理、加熱、殺菌、成形、乾燥等の生産行為及び使用する機械の安全確認、作業者の衛生管理、業務上の安全衛生と食品衛生の確保等の業務です。

また、同じ事業所等で同業務に就く日本人と同じように、原料の調達・受入れ、製品の納品、清掃、事業所の管理等の付随的な関連業務に就くこともできます。しかし特定技能外国人だけ、或は付随的な業務のみに従事することはできない点に注意が必要です。

特定技能:協議会

特定技能外国人を受入れる事業者は、受け入れた日から4月以内に「食品産業特定技能協議会」に入会しなくてはなりません。当面の間、費用の徴収はありません。登録支援機関も加入できます。特定技能外国人を雇用できる事業者であるかどうはの判断に迷う場合も、協議会に問い合わせます。

特定技能:試験

国内外において試験は概ね10回程度実施されています。


記事一覧

タイトルとURLをコピーしました