就労資格証明書を取得しておけば、ビザの切替も安心
在留カードで、「在留資格」を確認
外国人も日本で転職することができます。ただ、日本人を採用する場合に比べ、注意すべきことがいくつかあります。
まずは、在留カードで「在留資格」の確認をします。外国人は日本における活動内容が個々に限定されています。大学生であれば「留学」、日本人と結婚している人であれば「日本人の配偶者等」という在留資格で生活しています。働くには、働いてもよい「在留資格」を取得していなければなりません。働くことが許可されている在留資格は、2020年4月時点で19種類あります。
例えば、フランス料理のレストランで働くコックさんは「技能」という在留資格になります。「技能」ビザのコックさんがその在留資格のまま転職できるのはフランス料理のレストランに限られています。フランス系の商社で通訳として働くことはできません。つまり、いくら外国人が働きたいといっても、そこで雇用契約を結んではいけないのです。
このような外国人を採用するに際してのルールを知らないままだと、処罰の対象になってしまう危険性もあります。
そのため、外国人を採用するかどうかは、必ず「在留カード」を確認してからにしましょう。(在留カードは、日本で暮らす外国人が常時携帯することが定められています)
ますは、在留カードの「在留資格」を確認しましょう。
2.住居地
3.在留資格、在留期間、在留期間の満了日
4.許可の種類及び年月日
5.在留カードの番号、交付年月日、有効期間の満了日
6.就労制限の有無等
職務経歴書で、「職務」を確認
前職と同じ在留資格であることはもちろんですが、職種も同じであることが求められます。現在の在留資格が「技術・人文知識・国際業務」であっても、「職種:設計技術」である方が「職種:貿易事務・海外営業・通訳翻訳業務」に就くことはできないからです。
本人からのヒヤリングのほか、転職前の職務内容の書かれた履歴書等でしっかり確認しましょう。
外国人本人も日本のビザ制度を熟知しているわけではありません。自分が日本でどのような仕事に就けるのかをしらないまま就職活動をしている方もいます。心配な企業様は、行政書士などの専門家に相談されることをおすすめします。雇用契約を結んでからでは、取り返しのつかない事態になってしまうかも。早めのご相談を。
就労資格証明書があれば、次のビザ更新が安心
在留期限まで余裕があり、なおかつ、在留資格、職種が一致すれば、ビザの変更手続きは不要です。しかし、外国人雇用に意識が高い、或は問題は避けたいと考える企業様の場合、「就労資格証明書」で“自分の会社で働いて大丈夫か?問題はないのか?”を確認されておくと安心です。
「就労資格証明書」とは、「技術・人文知識・国際業務」等の就労ビザを付与されている外国人が、転職する場合、新たな会社等で活動内容が現在付与されている在留資格での活動内容に該当するか否かを確認するために行うものです。義務ではありませんが、これがあれば、安心して採用するこができます。雇用契約を結ぶ前に申請するのがベストですが、契約後あるいは入社後であっても、「就労資格証明書」を取得しておけば時期更新の手続きがスムーズに進むメリットがあります。当事務所でも、「就労資格証明書」交付申請の代行をお受けしています。「ちょっと時になるな・・・」と思われましたら、お気軽にご相談ください。
以下、就労資格証明書については、法務省HPからの引用です。ご参考になさってください。
就労資格証明書交付申請
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採用後の届出義務
外国人を採用したら、14日以内にその外国人が働く地域管轄のハローワクーへの届出を行います(外国人雇用状況の届出制度)。これは義務となっています。届け出を怠ったり、虚偽の届出をした場合、30万円以下の罰金対象となってしまいます。お忘れなく。
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